2025年10月14日、MicrosoftはWindows 10のサポートを終了します。
これにより、セキュリティ更新プログラムやテクニカルサポートが提供されなくなり、システムは脆弱性にさらされる可能性があります。
さらに、同日以降、Windows 10上でのMicrosoft 365アプリのサポートも終了します。
このような状況で、最新のハードウェア要件を満たさない既存のPCユーザーにとって、軽量で高いカスタマイズ性を持つBodhi Linuxは、魅力的な代替オペレーティングシステムとなり得ます。
本記事では、Bodhi Linuxの特徴と、Windows 10からの移行方法について詳しく解説します。
Bodhi Linuxの特徴
軽量で高速な動作
Bodhi Linuxは、システムリソースの消費を最小限に抑えるよう設計されており、古いハードウェアでもスムーズに動作します。
これは、Mokshaデスクトップ環境を採用しているためで、美しさと機能性を兼ね備えつつ、軽快な操作性を提供します。
高いカスタマイズ性
Mokshaデスクトップは、ユーザーが自分のニーズに合わせて環境を細かく調整できる多数の設定オプションを提供します。
これにより、個々の好みに応じたデスクトップ環境を構築することが可能です。
Ubuntuベースの安定性
Bodhi LinuxはUbuntuをベースとしており、Debian系の広範なソフトウェアリポジトリにアクセスできます。
これにより、幅広いアプリケーションとツールが利用可能で、安定したシステム運用が期待できます。
Windows 10からBodhi Linuxへの移行方法
1. データのバックアップ
移行前に、重要なデータを外付けハードディスクやクラウドストレージにバックアップしてください。
これにより、万が一のトラブルから大切なデータを守ることができます。
2. Bodhi Linuxのダウンロードとインストールメディアの作成
Bodhi Linuxの公式サイトからISOファイルをダウンロードし、Rufusなどのツールを使用してUSBメモリに書き込み、インストールメディアを作成します。
3. インストールの実行
PCをUSBメモリから起動し、インストールウィザードの指示に従ってBodhi Linuxをインストールします。
インストール中にパーティションの設定や言語選択などを行います。
起動したらそのまま待つか、Try Bodhiをクリックします。
言語設定画面が出たら日本語を選んでNextを押します。
キーボードは日本語を選んでNextを押します。
デスクトップ画面が表示されたら、Bodhi Linuxのインストールをダブルクリックします。
Welcomが出たら下にスクロールします。
日本語を選んで続けるをクリックします。
キーボードレイアウトをJapaneseにして続けるをクリックします。
アップデートと他のソフトウェアは両方チェックを入れて続けるをクリックします。
ディスクを削除してBodhiをインストールを選びます。
※データがすべて消えるので、インストール前に必要なデータはバックアップしてください。
すべて良ければ続けるを押してインストールします。
ロケーションが日本になっているのを確認して続けるをクリックします。
ユーザー名とパスワードを設定します。
インストールが終わったら再起動します。
4. 日本語入力の設定
Synapticパッケージマネージャーからfcitx-mozcをインストールします。
システムを再起動します。
日本語入力ができるようになります。
Wineについて
システムの更新:
まず、パッケージリストを最新の状態に更新します。
sudo apt update
32ビットアーキテクチャの有効化:
Wineは32ビットライブラリを必要とするため、これを有効にします。
sudo dpkg --add-architecture i386
Wineのインストール:
公式リポジトリからのインストール:
Bodhi LinuxはUbuntuベースのディストリビューションであるため、公式リポジトリからWineをインストールできます。
sudo apt install wine64 wine32
最新バージョンのインストール:
最新のWineを使用したい場合は、WineHQのリポジトリを追加してインストールします。
sudo mkdir -pm755 /etc/apt/keyrings
sudo wget -O /etc/apt/keyrings/winehq-archive.key https://dl.winehq.org/wine-builds/winehq.key
sudo apt-key add /etc/apt/keyrings/winehq-archive.key
sudo add-apt-repository 'deb https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/ focal main'
sudo apt update
sudo apt install --install-recommends winehq-stable
※Bodhi Linuxのバージョンに応じて、適切なUbuntuコードネーム（例: focal, bionic）を選択してください。
Wineの初期設定:
インストール後、初期設定を行います。
winecfg
初回実行時に、Wine MonoやWine Geckoのインストールを求められることがあります。
これらは必要に応じてインストールしてください。
Winetricksのインストール:
Winetricksは、Wine環境に追加のDLLやフォントを簡単にインストールするためのツールです。
sudo apt install winetricks
インストール後、以下のコマンドでWinetricksを起動できます。
winetricks
GUIが表示され、必要なコンポーネントを選択してインストールできます。
これらの手順により、Bodhi Linux上でWineとWinetricksを利用してWindowsアプリケーションを実行できるようになります。
まとめ
Windows 10のサポート終了に伴い、Bodhi Linuxは軽量で高いカスタマイズ性を持つ代替OSとして有力な選択肢となります。
移行手順を正しく行うことで、古いハードウェアでも快適なパソコン生活を続けることができます。
ぜひこの機会にBodhi Linuxへの移行を検討してみてはいかがでしょうか。
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